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2011~2012年に連載された桃森ミヨシさんの「皇子かプリンス」ファンサイトです!
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皇子かプリンス (2)
桃森 ミヨシ (2012/4/25)
■新書判/224ページ
■定価:420円(税込)
■収録作品/皇子かプリンスnobel 8~15

皇子達の素顔にドキっとしたり本音を知って感動したりしながら二人の皇子を繋ぐために奔走するつなぐ。でも二人は皇子としての務めに悩み、いがみ合います。そんな中、つなぐがとった行動で高仁様と晴ちゃんが…!?


「どっちも」という価値観



  ぜんぜん違うもの どっちも受け入れて

  どっちも輝かせる力があるってことなんだから





出ました2巻。
雑誌で読んでる時はそうは思わなかったんですが、コミックで通しで読むとわりと展開が早かったんだなあ…と。
展開というか、話の進んでいく流れが。
他の方もブログで、早く終わらそうとしてる?とおっしゃってた方がいましたが、そうなのかなあ。
いろいろと障害もあるのかもしれませんが、本当にいい作品だと思うので長く続いてほしいんですが…。でも桃森先生の言いたかったことはすでに(まだコミックになってない雑誌掲載分で)描かれたのかなという気もするんですよね。
ここまで分かりやすく、丁寧に、上から目線のお勉強や理窟ではなくいろんな事を知れて、いろんな想いが伝わってくる本当にいい作品だと思います。小難しくするよりよっぽど大変なことをされてるんじゃないかと。誰にでもわかるようにかみ砕くというのは、逆に難しい気もしますしね。

今回、高仁様がかわいさ爆発してました。
こんなかわいい高仁様を前にしてつなぐの出した結論からすると、結局どっちともくっつかない可能性も十分に考えられます。
高仁様は自覚ないけど、これってもうつなぐを好きになりかけてるし、晴ちゃんも依存的とはいえつなぐに惚れてる。だけどそんなおいしい状況よりも優先することが他にあるというのは、つなぐが無私を体現しているから、そして女の子としてまだ目覚めてないとも言えるわけで。
私としては晴ちゃんに脈はないと思ってるんで、ぜひ高仁様と結ばれてほしいですけどね~。晴ちゃんはわんこみたいで可愛いですけどね。

でもどう見ても晴ちゃんの方が実は国皇に向いてる、実は資質があるという流れなんです。
高仁様は2巻の最後で非常にもっさりとした残念なお姿を見せていますが、資本主義の塊なこっちが本性なわけですから。
本当に二人を足して割ればちょうどいいんですけどね。


つなぐの口癖だった「どっちも」はいろんな意味を含んでいます。
1巻の冒頭で出た「どっちも」というセリフ。その時はただ優柔不断な性格を表すのみだった。けれどここにきて、このマンガのテーマとも言えるような大事なセリフだったのかと気付かされました。
「どっちも」というのはニュートラルということ。
日本人は調和することの才能に長けている。昔から和を大切にし、自分の主張を殺し相手を尊重する。それをお互いがやるから、全体的な意見を取り入れることが出来てうまくまわる。そういう文化があるのです。
どちらか片方だけがそれをやり、もう一方は自分の主張を押し通す、という関係性になると均衡は崩れ、独裁をうみます。
でも今は日本だけ、という情勢でありません。世界の人とつきあっていく世の中。その中で自分の主張をしないことは無能であるという価値観になりました。
そうではなく、調和するということ「どっちも」はとてもバランス感覚のいる、価値あるものなんですよね。
いろんな人がいて、いろんな役割がある。つなぐのようにあまり目立たない、評価もされないところにこそ、支えとなる昔からの基盤があるのだと思いました。
そして願わくば、物語として、つなぐの女の子としての「どっちも」が崩れた姿も見たいなあ。「どっちも」じゃなくて「どっちか」になる、まさに皇子かプリンス。そんな時もくるんじゃないかと。

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このブログについて
2011年7月より2012年7月までマーガレットで連載された、皇子かプリンス/桃森ミヨシさん(著)の感想を好き勝手に綴るブログです。
ネタばれを多分に含みますので嫌な方はご遠慮下さい
皇子かプリンス とは
コミック全3巻 発売中

この国の皇は「無私」である事を強要される立場。
しかしその息子である双子の皇子は、我が強く、超仲が悪い。
そんな二人の皇子の仲立ちを任されたのは"自分が無い"と言われる程に我欲の薄い女子高生「つなぐ」。彼らが影響しあい恋をし変わっていく、学園&皇室ラブコメ。
「本当の無私」とは何か、という事がテーマになっており、皇子はそれを主人公から学ぼうとしている。また主人公も皇子達から「自己確立」を徐々に学んでいる。
架空の日本が舞台ではあるが、皇家の設定は日本の皇室をモデルにしている。
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プロフィール
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オガクズ
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女性
自己紹介:
料理関係ライター、医療関係雑誌編集者を経て現在はフリー。先輩のアシスタントとして医療関係の裁判傍聴だけは続けている。食と健康に関する興味から、学校給食について調査中。彼氏と共に東京在住。心のオアシスはコミック読み。
学生時代に「ハツカレ」で桃森ミヨシのファンになる。
辛口と甘口とファンの欲目と希望と萌えの混ざった感想を好き勝手にだらだらと綴っている。
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